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最終更新◆ 2006年05月27日 22:56


観戦  2004/2005シーズン  応援

四大陸選手権
2005年2月16〜20日

準備

ISUで発表当時はソウル開催だったはず。それがいつのまにかGangneungという都市に変更。
当サイトでも「ガンニョン」と長い間記載していたが、そこは実は漢字では「江陵」と書いて「カンヌン」と読む街だということを知ったのは、全日本前だっただろうか。
秋ごろには韓国スケート連盟のdocファイルを見つけて、オフィシャルホテルなどを知ることはできた。しかし、そのスケートリンクって、どこですか!
Gangneung Ice Centreってどこなんですか!?
ネットで検索しても、なかなか明確な場所が分からない。そのまま全日本を迎え、大輔君の四大陸選手権出場は決定した。
1月3日にSOI会場で買ったWFSをじっくり読んでいると、N旅行の広告枠に「四大陸選手権観戦ツアー」が小さく書かれていた。4日にはもう問い合わせていたのだったっけ。翌週末にツアー予定表が届いた。…高すぎです(^^ゞ しかも東京発着。折角岡山=仁川が毎日就航しているのに使わない手はない。それがダメなら岡山=羽田=金浦だ。再び問い合わせるが、見積もりはさらに高額になった。
再問い合わせと同時に、ドルトムントに行く時に使った小さな代理店にも岡山発着で見積もりを依頼していた。昨年担当してくれたM氏は退社していたが、後任のK氏が担当してくれることになった。
N旅行とK氏の返答はほぼ同時に来た。K氏の見積もりでは、岡山発着でも、東京発着よりもさらに安い。しかも同じホテル。決定。仁川発岡山着のKALが夕方発なので、EXの夜も江陵に泊まっていられるし。「仁川からソウルのバス乗り場までガイドをつけることも出来ますよ」と言われたが、「地球の歩き方」を見ていると一人でも行けそうな気がしたのでガイドをつけなかったことも、安くなった理由の一つらしい。
後は競技場の位置だ。
実は競技場の位置がなかなか分からなかった。出来ればオフィシャルホテルが良いけれど、それがダメなら競技場の近くにホテルを取りたい。
福岡の江原道観光協会にも問い合わせました鏡浦台が近いと思う。
アイスクリスタルにも問い合わせしましたJSFのメンバーもどこにリンクがあるのか把握していない。地図を見ると、鏡浦台とかいうところに近いのではないか?
江陵観光協会にも国際電話しました日本語が通じる方がその日はいらっしゃいませんでした。

藁をもすがる思いで全日本でお会いした時に「四大陸に行く」と仰っていたMさんにメールする。
「ここだと思う」とメールで教えてくださったアイスリンクのリンク先にあった地図と地球の歩き方の地図を見比べると、なんとなくそこは農業高校の近くに見えた。ここって、江陵駅からも遠いし、鏡浦台からももちろん遠いし、やっぱりオフィシャルホテルからも遠い。
いったいどこにスケートリンクはどこにあるんだーっ!!!と途方に暮れた。
N旅行が亜鈴名義でKALに仮予約しているのが解除されていないために代理店の方からKALに予約が入れられなかったり。N旅行とK氏との連絡を国体で甲府に行っている間もやっていたので、実は国体はなかなか落ち着いて観戦はできなかった。金額が決定してすぐに入金。
ホテルも一応オフィシャルホテルのサンクルーズと現代にもオファーをかけたようだが、どちらも満室だった。リンクの正確な位置が分からないこともあってホテルオファーも二転三転としたが、それもN旅行と同じ江陵観光に決定した。N旅行のツアー客も泊まっているだろうし、もうリンクがどこにあっても良いよ(諦)。
しかしなかなか航空券が代理店に届かない。2月9日夕方になってやっとKALから代理店に到着し、担当のK氏は「会社に送りましょうか、それとも家に送りましょうか」とわざわざ問い合わせしてきた。前任のM氏に「自宅に連絡しないでくれ」と言っていたのを汲み取ってくれたらしい。10日発送となっても連休中に自宅に届けば良いやと考え、「自宅で良いです。14日ならちょうど親にばれる良い頃ですので」とつい口を滑らしたのがいけなかったらしい。見事に14日の日付指定にされていました(焦)。結局航空券が到着したのは14日午後3時過ぎ。夜7時過ぎに恐る恐る帰宅した亜鈴を待ち受けていたのは、家族の呆れに満ちた目だった(苦笑)。

ルートとホテル

2月15日午前KAL便で岡山空港→昼前仁川空港→KALリムジンバス→午後東ソウルバスターミナル→市外バス→夕方江陵バスターミナル→タクシーで江陵観光ホテル
2月21日10時過ぎチェックアウト→タクシーで江陵バスターミナル→高級バス→午後ソウルバスターミナル→タクシーでソウルパレスホテル→KALリムジンバス→午後仁川空港→定刻より1時間30分遅れで出発のKAL便で岡山空港へ

2月15日 家出開始

岡山駅まではタクシー。中鉄リムジンで岡山空港へ。
さっさと大韓航空にチェックインする。心配していたスーツケースは21kgで、超過料金無し。
あら?昨晩体重計にスーツケースを持って量った重量から、持たずに量った重量を引いて計算したら30kgほどだったのですけど(そもそも30kgもあるスーツケースを持って2階から1階へ降りることは不可能である)?
2階の天満屋売店で発泡日本酒「泡々酒」、文庫本「武士道」、モモッチラベルのミネラルウォーターなどを買う。全日本のときも泡々酒を2本買って行って「歓喜の美酒」を友人たちと洒落込むつもりだったが、結局「涙酒」になったのだった。しかも一人で2本(300mlと180mlの合計480mlなのでたいした量じゃない)を空けて(苦笑)。今回こそは、「歓喜の美酒」を飲みたい。
場末のショッピングセンターの2階の隅っこのお子様広場のような雰囲気の待合室で呆然と過ごしていると、やがてセキュリティチェックが始まった。外にいてもつまらないので、早々とチェックを受けて、出国検査へ。一人前にあってびっくり(でも国際線なんだもん)。搭乗口前の待合室にも田舎の時計屋のようなショーケースを備えた免税店もあってさらにびっくり。エリザベスアーデンまであるよ!
待合室の椅子に戻って、携帯電話の電源を切り、地球の歩き方の仁川→ソウルの移動手段紹介ページなどを読んで過ごす。
周りはソウル二泊三日のような雰囲気のご婦人方や、出張らしい男性たち、帰国するらしい韓国人家族など、多種多様。まさか私と目的地が同じ人なんていないだろう。
搭乗開始となったので、さっさと搭乗する。新聞が幾つか置いてあったので迷わず真新しい山陽新聞を手に取った。朝は読む時間がなかったのでありがたい。
席は3列3列で、中ほどの右の窓際に座る。客室乗務員からブランケットを2枚もらい、袋に入ったままさらに半分に折って背中から腰に当てる。これをするだけで腰痛はかなり防ぐことが出来る。新聞を読みながら隣の席に人が来るのを待ったが、誰も来なかった。自然ブロック。
そして水色のKALは、駐機スポットを離れた。

この激しい雨と風はなんじゃーっ!!!
私、傘持って来てないよ!
窓を打ち付ける雨音が激しすぎて眠れませんっ!

2月16日 第一日 アイスダンスCD、男子SP、開会式、ペアSP

ホテル1Fのコーヒーハウスで朝食。
ふと見ると日本の競技会で時々お見掛けする方によく似た方がお二人、ヒーターの隣の席にいらっしゃった。あの方たちがN旅行のツアー客なのかな。
メニューを見ると私が食べることができそうなのは…コンチネンタルか。ふっ。四大陸選手権を見に来てコンチネンタルですかよ(親父ギャグ)。
あちらはアメリカンスタイルの朝食か。アレには卵が付いてるから嫌なんだよな。
…て、コンチネンタルのこのパンの量、すごすぎです。6枚切りの固いトースト1枚分と、しょっぱくてひしゃげたクロワッサン3個と、レーズン入りパン2個と、小さなバターロールが2個。バターロール以外ははっきり言って。

会場は…大きすぎずもなく、小さすぎずもなく。
ここが戦いの場になるのか。
まだ観戦客がほとんどいなかったので、ジャッジ正面のエリアの2F(1Fはリンクと同じ平面にあるとする)最上列真ん中に座る。しばらくすると、ホテルのコーヒーハウスでお見かけした二人がいらっしゃり、バナーを貼り始めた。
よし、と、「Go! Daisuke」バナーを取り出し、彼女たちに近寄った。
「こんにちは。隣に幕を張ってもいいですか?」と声を掛けると、どうぞどうぞ!とのありがたいお言葉。「もしかして、ホテルは江陵観光ですか?」「ええ。朝、食堂でお見かけして、あの人日本人っぽいよね、ツアーの残りの人かしらと話してたんですよ」「あ、もしかしてNツアーですか?」「そうです。じゃああなたも?」「それが私は違うんです。斯斯然然」「あらあらまあまあ」
久しぶりに日本人にあったかのように安心した。

2月17日 第二日 アイスダンスOD、女子SP、ペアフリー

スローフォックストロット、クイックステップ。
もうたまりませんわ。
燕尾服に釘付け。

2月18日 第三日 男子フリー、アイスダンスフリー

今日はマリクワのユニオンジャックコート。このコートは私自身に気合を入れるための服。
朝の公式練習を見に行く。ジャッジの右側、プレス席のさらに右側で見る。
朝の会場は、アップ中の選手が数名と、会場係やプレスが数名いるくらいだった。
ちょうど第3グループからだった。
第4グループ。
大輔君はリンクサイドに来ても、いったん奥に入り、そしてまた出てくる。
練習は最後まできっちりやっていた。ソイヤーも最後までいた。
3シーズン前だろうか。二人が同じJGPに出ていたのは。
大輔君もうらやむソイヤーの柔軟性。一足先にシニアの世界に進むことになった大輔君。
そんなことを考えていた。
ジャッジの左の方で行う最初のジャンプがなかなか決まらない。
目の前でのコンビネーションは、ほとんど成功しているのだが。
スケーティングしているときはなるべく目線は向けないようにしている。
でもジャンプをして、それが決まったとき、私は始めて拍手をする。
「見守っている人がいる」ことを知らせるため。まあもっとも、「Go!」幕がある時点で誰かが来ているわけで。
練習が終わってからも、大輔君はいったん奥に入り、そしてリンクから去っていった。

2月19日 第四日 女子フリー

Tさんは朝の公式練習へ。私を含めた4人はオフィシャルホテルのサンクルーズホテルへ。
タクシーで軽く30分はかかった。日本海岸には、一部には鉄条網が張られ、兵士もいた。
謎の観光施設もあった。鉄道も海岸線に添って走っていた。
岬の上に、船があった。岬の麓の温泉街の道は、速度を抑えるための凸凹が施されていた。

2月20日 第五日 エキシビション

10時45分ごろにホテルをタクシーで出発。昨晩予約していたフラワーショップへ。
おじさんが言っていた通り、お店には奥さんがいらっしゃった。花は昨晩よりややほころんでいる。種類と量は変わらない。
まずはSさんが、豪華な花束を作ってもらう。次は亜鈴が赤や黄色のガーベラと白の金魚草などを組み合わせた、ちょっと弾けた花束。
Tさんが日本選手たちの花束を作ってもらっている間に、Sさんと新羅パン店でお昼ご飯のパンを買う。

江陵バスターミナルへ向かう二人と写真を撮り合いっこし、タクシーで向かう二人をミンニちゃんと見送る。
荷物を置いてくるからロビーでミンニちゃんに待っていてもらい、部屋へ上がるが…鍵が開かないよ!フロントにまた戻り、「キーブロークン。アイキャントオープン」と適当に言うと、いつぞやのフロントの人がやってきた。5分ほどガチャガチャやっていたが、やはり彼でも開かないらしい。
どこぞに内線電話をし、またガチャガチャやっていると、やっと開いた。内側の鍵の金具を留めているネジがぐちゃぐちゃですよ。そしてそこに修繕係らしい男性も現れる。
二人で早口で言い合っているが、わたしはとりあえず荷物を置いて、ミンニちゃんに貸してあげる白のダウンコートを持っていきたい。修理をするなら私が出かけてからにしてくれ。
そんなことを言って、私は出かけた。

2月21日 家出娘の帰還

江陵最後の朝も鮑雑炊にした。
なんだかんだ言って、美味しい。
付け合せのうち、謎の葉っぱのおひたし(ニンニク風味)は全部いただく。


江陵バスターミナルのチケット売り場に10:30ごろ到着し、「ハロウ☆彡 toソウル デラックスバス」と言う。ついでに「地球の歩き方」の高級バスの写真を見せて「Thisバス?」と付け加える。後から考えたら、行きに乗った市外バスは、隣の市外バスターミナルに発着し、3列シートの高級バスはこの江陵バスターミナル(高速)から発着するのでは、と思った。
くれたチケットには10:40発とあった。あら、早く飲み物買わないと時間ないよ、バス乗り場はどこ?と振り返ると、そこにはカメラマン氏が2名キャリーを引いていらっしゃった。
「こんにちは。お帰りですか?」向こうは私に面識はないが、こちらは競技会に行けばたいていお姿を拝見している方たちである。「このバスに乗りますけれど、一緒にソウルまで帰りませんか(^^?」「そのバスは…高級バスですか?」「だと思うんですけど、3列シートの写真を見せましたし」「じゃあ、それにしようかな」と、窓口係に私のチケットを見せて買っていた。
先にバスに乗り込み、出発時刻ぎりぎりになってカメラマン2名が乗り込んできた。
ものすごい短時間でミネラルウォーターなどを買い込み、私にも一本くれた。
高速道路のサービスエリアで栗の形の焼き菓子(ミニカステラのようなもの)を買い、カメラマン2名にもお水のお礼としておすそ分けする。
高速ターミナルに着いたが、カメラマン2名は地下鉄で空港に向かうとのこと。
私はとりあえず近場のリムジンバス乗り場に行ってからリムジンバスで空港に行くつもりだというと、「一人で大丈夫ですか?」としきりに聞いてくる。
いや、大丈夫でないと思ったら連れてってよ…とは言わずに、「飛行機の便が遅いから大丈夫だと思います」と答えた。ついでに、ソウル市内から地下鉄でインチョンに行けるの?地下鉄で行けるのはキンポじゃなくて(^^?

カメラマン2名と別れ、数百メートル離れたところにある某ホテルに向かうことにしたが、歩いていくにはやはり遠すぎた。
目の前にあったタクシーのお世話になる。
KALリムジンに乗り、のんびりとインチョンを目指す。
午後をかなり回ってインチョンに着いたが、チェックインカウンターやチェックインがよく分からなかったりした。
オフィシャルホテルで見かけた日本人も数名見かけた。
出国審査を通り抜け、免税店めぐりをする。
元々の出発予定の時間30分ほど前にゲート前に移動すると、なにやら出発時刻の変更がアナウンスされていた。1時間30分遅れての出発らしい。
岡山着が21時ごろになる算段である。岡山空港からはリムジンバスやタクシーを乗り継いでも良かったが、父を呼ぶことにした。お酒を飲んでしまわないうちに抑えておこうと、携帯で電話する。
会社にも電話して愚痴る。
そして免税店めぐり第二段へと繰り出した。


それぞれ、以下続く。